23条照会と23条通報、同じ23条でもまったく違う世界である

弁護士が

官公庁や企業などに職務上必用な事項を照会する制度がある。

所属する弁護士会を通して行うものだが

弁護士法23条に基づいて行うので

23条照会といっている。

 

さて今回はそれとはまったく違う

23条通報について・・・・・。

 

精神保健福祉法第23条に

「精神障害又はその疑いのある者を知った者は、

誰でも、その者について指定医の診察及び

必要な保護を都道府県知事に申請することができる」

というのがある。

これを根拠に通報することを23条通報という。

 

 

さらに同法34条には

医療保護入院のための移送についての規定がある。

 

その内容は

「医療保護入院が必要な状態にある精神障害者、

もしくはその疑いがある人を精神保健指定医が診察し、

精神障害者と判断し、ただちに入院させなければ、

自傷他害の事態に至るような場合で、

入院について本人の同意が得られないと

判定されたものについて家族の同意を得て

都道府県知事の責任で(実際には都道府県職員が)

精神科病院に移送する(応急入院の場合は家族の同意も不要)」

となっている。

 

 

今年のことだが

精神障害の家人を入院させるために

警備会社のガードマンを雇って家から連れ出そうとしたら

ガードマンと家人が刺されて大ケガというニュースがあった。

34条での移送なら自治体か保健所が運んでくれそうだが

実際はそんなことまでやってくれず、

家族が苦労して入院させている。

 

うちでも数年前に

「精神科に入院させるので、暴れるかもしれないから

屈強な男性3~4人で押さえつけて車に乗せて運んで欲しい」

などという怖ろしい依頼がきたことがあった。

(その頃はこの法律を知らなかったので受けなかったが、知っていても受けるのは躊躇する)

 

こういったことで行政に相談してもラチが開かないことが多い。

「事件でも起こしてくれれば・・・・・・」

「警察沙汰になってくれれば・・・・・」

などと思っている人も多いだろうが、

 

どうして警察なのかというと

精神保健福祉法第24条に

「警察官は、職務を執行するに当たり、

異常な挙動その他周囲の事情から判断して、

精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると

認められる者を発見したときは、直ちに、その旨を、

もよりの保健所長を経て都道府県知事に通報しなければならない」。

となっている。

 

大きな違いは

23条では「・・・・・・申請することができる」

24条では「・・・・・通報しなければならない」

 

ということで警察が認知した場合、通報は義務となっている。

家族は警察力によっての強制入院を切望するのであろう。

 

 

しかし本来なら

23条通報で行政が動きなんとかなるはずだが

対応は各自治体マチマチのようだし

職員削減のおり、そんなことまで関わりたくないようである。

 

そのせいか

警察の方がこういったことについては詳しいようである。

警察自体も人員削減の中

様々な案件を抱えているのにメイワクな話しである。

 

 

浮気や不倫が発覚して大騒ぎ

という時は該当するわけもないが

モラハラやDVで暴れる人の中には

どう考えてもこれに該当するのではないだろうか、

という人も実際にいるのである。

自傷ではなく他害行為で・・・・・。

 

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