追い込まれた人は夜やってくる

深夜、駐車場に車を置いて家に戻る時

晴れていれば冬の星座の代表格オリオン座が

綺麗に見える時期になってきた。

そして

「あぁ~、ちゃんとベテルギウスがある」

と安心する探偵である。

何せベテルギウスはそろそろ星としての終焉を迎え

超新星爆発を起す可能性が高まっている。

地球から640光年少し、

大きさは太陽の900倍とも1400倍ともいわれている。

 

そんなのが超新星爆発でもしたら

真昼間でもよーく見えるくらいの星になってしまう。

そいでもって消えてしまったらオリオン座の形も変わってしまう。

 

 

そんな普通の人が考えんようなことを

思いながら家路につくのである。

 

さて、普段の生活の中で普通の人が考えんようなことを思う探偵は

普通の人が遭遇することはあり得ないような

普通でない人や

知らないで一生を終わるような話しに毎度遭遇する。

 

 

そんな相手に翻弄されている人たちは

精神的に追い込まれた状態で連絡をしてくる。

うちは午前中の電話も多いが

深夜から明け方にかけて電話してくる人が圧倒的である。

 

以前調査した人からの再調査の依頼も

どういう訳かこんな時間にやってくる。

普通の人なら寝ている時間帯である。

探偵だって寝ていたいのは同じである。

 

しかも

当日の調査が終わって帰宅し(午前2時過ぎとか)

「あ~疲れた、明日は午後に出るからゆっくり寝られる」

などと眠りについたところに電話がくる。

 

話しが逸れるが

これが驚くほどにこちらの都合を考えてくれている。

調査の合間の空き時間、案件の終了近くや終了時、ノンビリ寝ている時

などなど

「誰かに見られているのか」

と思うくらいのタイミングである。

 

たとえ今の調査と重なっても空いている日に的を当ててくる。

不思議である。

 

さてそんな未明の相談電話やら依頼電話は

追い込まれた人からなので延々話しが続き朝までになる。

途中で切りたい時もあるが

それが発端で事件が起きても困るので付き合う。

で、結局寝不足となる。

が、

どこでも仮眠を10分程度すればそこそこ回復するので

なんとかなっているのである。

 

 

秋も深まりだんだんと冬本番になると

追い込まれた人からの電話は増える時期でもある。