疑わしいヤツを監視せよ、という依頼は恐い

探偵が尾行する相手というのは

たいていが一般人で普通の人であるが

そうでないケースも時としてある。

といっても有名人が相手、というものでもない。

犯罪とかそれに近いことを仕出かしたのが相手の時もある。

 

以前の勤務先の関係場所から

金を盗んだ疑いのある人物の尾行監視というのがあった。

噂では「金回り」がいいらしい。

ある事情により探偵に回ってきた。

 

昼間はどこにも行かず、暗くなると出かける輩で

その時は必ず車で出かける。

その出かけた先を記録し報告する仕事であった。

 

都心から遠く離れた町で、住宅街や畑が散在する場所。

夜は帰宅ラッシュで車の動きが鈍くなる地域であった。

 

こうなると車で尾行するのは難しい。

とりあえずは、ヒジョーに目立ちにくい

どこにでもある小型のスクーターで何度か出動した。

 

飲み歩くということはなく、

どこぞのマンションに入り浸ったりすることが多かった。

そして深夜、帰宅するのだがこれがまた飛ばす飛ばす。

 

大通りに出れば車も少ないのでそれは予想していた。

しかし、

畑の中の一本道や、暗い森のような一本道を飛ばすのにはマイッタ。

そんなのをビッタリ追いかければバレバレである。

車が変わろうが、誰が追いかけようが、怪しいに決まっている。

 

これは数日やって別の方法に切り替えた次第である。

 

バイク尾行の段階でいくつか怪しいマンションが判ったので

調べてみるとどこぞの団体の系列事務所。

依頼人と話してみれば

「アイツ、空手やってて傷害のマエがあります」

・・・・・・・・。

 

そういうことはもっと早くに言ってもらいたかった。

 

そんな輩を2ヶ月近く追い回し、

頻繁に出入りする場所が判って・・・・・・。

 

後は言えん。

 

しかし、一件落着といえる結末だったし、

監禁もされず、負傷もせず無事終了となった。

 

こういうのがたまにあるから恐いんだよな。

 

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