失踪、蒸発、家出、夜逃げ

探偵はなんでもできる、と思っている人も多いようで

失踪した人を捜しだすという相談も多い。

なんでもきる、

というほどでもないがそこそこできるのは確かであろう。

 

そうそう、ちなみに

探す(さがす)と捜す(さがす)の語句の違いは

「探す」だと、欲しいものを見つけ出す時、あるかないか判らないものを

見つけ出す時に使い、

「捜す」はあるはずのものを見つけ出す、見えなくなったものを

見つけ出す時に使う。

だから、人を見つけ出す作業では「捜す」となる。

 

 

さてそんなうんちくは放っておいてだ、

失踪者の人捜しは

浮気調査や素性調査などと違って一筋縄ではいかない。

多くの場合では残された情報が少なかったり、

たくさんあっても「役立たず」であったりで、

探偵が必要とする情報や手がかりが余りにも少ないことが多い。

 

ある日突然、

自分の意思(たぶん)で消えた人を捜すのは容易ではない。

 

依頼してくる人は「探偵はなんでもできる」と思うのであろうが、

写真だけ渡されて捜せ、と言われても無理な話しである。

本人の経歴や居住歴、旅行歴、友人や交友関係などを聞き、

そこら辺から行先を依頼人と想像して「あたり」を付けたり、

公的情報等などを洗っていく方法が一般的だな。

 

やみくもにあちこち捜しまわっても判るはずないし、

中年以降の人物であれば会社を辞めて遠い地方にまで

移動しているケースも多い。

 

浮気や不倫の果てに2人で消えてしまう人もいるし、

「一人になりたい」という理由で家族を捨てる人もいる。

 

失踪する人は住民票なぞ異動することもないし、

手紙を転送することもなく、

今までの生活を「すべて切り捨て」て消えるので

足跡が無くなってしまう。

 

未成年の家出と違い、「捨て去る」覚悟を決めているので

そんなところが容易でない原因でもあろう。

覚悟を決めるといっても死んでしまうことではない。

新しい生活、新しい人生を始める覚悟である。

 

とはいっても

「何かしら」の薄っすらとした足跡はあるものなので

そこを丹念に追い続けることになる。

依頼する側としてはまどろっこしいかもしれんが、

確定的な手がかりが無いのであればこれしかなかろう。

 

こうやって捜しながら同時に

公的な情報をあちこちで調べ、住んでいるであろう地域を

絞り込んで追い詰める、そんな感じの失踪者捜しである。