流浪の探偵

問題があって弁護士に相談に行って、相手を訴えるための情報が足りない時たいてい「探偵にやってもらえ」と言われるようだ。

弁護士は調べるのが仕事ではなく、訴えて勝つことが仕事だからであろう。あるいは「やりたくない」ことを探偵に投げてくるのかもしれないが。

さてその結果、これを調べろ、あれを探れ、などといった案件というか依頼が舞い込んでくることが多い。

浮気調査では夕方から深夜にかかる調査が圧倒的だが、それ以外のものでは深夜から早朝にかけてが主となるがこれがキツイ。なんたって寝るのが朝の3時とか4時だったのが、ある日から朝の2時とか3時に起きて現地へ向かうことになる。昼夜逆転どころの騒ぎではない。こうなると「今日は何日か、何曜日か」なんて判らなくなる。さらに「今日行くのはどこか?」を間違えて違う方向へ向かって途中で気づいて引き返す、そんなこともたま~に起きる。

人間、生活リズムは大切にしなければイカン。

この1か月間でも、夕方から深夜に都内や近県をウロついていたかと思ったら、朝6時とか7時に甲信越地方で張込みが来たり、某空港で朝5時台到着の相手を尾行したりしていたのである。

遠ければ「前乗り」で現地入りすることもあれば、中途半端な距離であれば深夜出発で出撃となる。こんなわけであちこちのビジネスホテルの利用頻度も上がっている。浮気調査でも似たようなパターンである。

「探偵やってみたい」という人もいるが、こういう生活に嫌気がさして辞める人も多かろう。不肖のところにも「やってみたい」という人が来るがやってみると、皆一様に「今日は何時に終わりですか?」と言い出す。終わる時間なんぞ「相手にしかワカラン」のでどうにもならない

100メートル競走と思ってスタートしたら途中で「マラソンだぞ!」と言われるようこともあるのが探偵の張込みや尾行である。自分のペース配分なんぞない、相手に合わせていくしかない商売である。

始まりは判るが終わりは判らない、となるとみんなは不安になるようだし、ましてや「どこに行くか判らない」となったらイヤにもなるわな。

不肖にとってはこれも「スリルある生活」なんだが・・・。

早朝到着便