変わった依頼(貸した車を持ち逃げされた)

浮気調査ばかりが探偵の仕事ではないが、何年も探偵をやっていると「どうやったらいいのか」ワカランような依頼もやってくる。

友達に貸した車をそのまま乗り逃げされたので探して欲しい、という依頼が何年も前にきたことがある。「車を探せ」といわれても世の中にはワンサカ車があるし、どこにいるのかこちらとしては検討もつかない。だから「警察にいって」と返事したのだが、「貸した車」であって盗難車ではないので対応してもらえなかった、ということで依頼してきたのであった。

詳しく聞いてみると「車検がそろそろ切れる」、「国道●●号線沿いのスーパー銭湯に止めているのを友人が目撃した」という話しでどうやら「車上生活」というか「ホームレス状態」らしいことは判った。車で移動しながら暮らしているのではなく、大きな駐車場のある施設に長時間止めて昼間は過ごし、夜には別の施設に移動して寝ているのであった。車種もナンバーも車の写真も手に入って「イザ出動」ということになったが・・・。

都内の国道●●号線沿いのスーパー銭湯といってもいろいろある。さらに路線長もけっこうある。これを昼夜パトロールして探すのは至難の業である。安くはない調査料を払ってまで探す「価値」があるのだろうか?と思いながらも巡回していたのであった。

事件性があれば警察も取り扱ってくれるかもしれないが、「窃盗」程度ではムリであろう。貸し借りの果てのことであれば「窃盗」さえも成立しない。だから警察も率先して追うこともない。せいぜい車検が切れて走っているところを偶然見つかって「持ち主に連絡が来る」くらいだろう。この案件も数日で終了となった次第である。

「貸した車を返さない」「そのままどこかへ行ってしまった」ということで探して欲しい、という相談は数年に1回あるが調査料金を考えたら買った方がよかろう。

ただし責任は持ち主に付いて回るので困りものである。違法駐車、事故などは「貸した持ち主」にもついて回るからやっかいだ。貸す側は軽い気持ちでするのだろうが、借りた方は「無期限」で貸してもらったと解釈するのもいる。こういう連中は「車検」だから返すなんてことはせず「無車検」で乗り回すのもいる。まったく走る凶器である、これで事故を起こしたら所有者にお鉢が回ってくるのだから災難である。

最近、同じような相談を受けて昔のことを思い出したのであった。

浮気相手とドライブ