探偵が張込み中に遭遇したいろいろな体験

コロナ自粛が落ち着き始めた頃から調査で遠出することが増えてきた。5月下旬あたりから高速代が片道「5千円前後」という長距離出張ばかりである。

自粛の2か月間は近場ばかりだったの遠出の連続は体がスゴク疲れる。体力低下が甚だしいものである。

ここのところは現地張込みばかりだが「張込み」をしているといろいろな光景を目にする。今までの張込みで見かけた光景をツラツラ思い出してみる。

1、不倫相手との合流の図

郊外型のスーパーや家電量販店あるいは大型パチンコ店の駐車場で張り込んでいると見かけるのが「不倫相手との合流」で車を乗り換えて出発する光景。過去に何度も紹介してきた通り。女が車で来て駐車する、その車の近くまで男が自分の車で迎えにくる。その車に女が乗ってGO!

帰りはその逆で降りてきた女は「手を振って」別れるか「振り向きもせず」素知らぬ顔で自分の車に乗るか、買い物で店に入るなど様々である。

2、キャリアウーマン風の颯爽とした女性

屋外のチケット式の広い駐車場、夏の暑い最中に張り込んでいたら高級外車で颯爽と明るいグレーのスーツ姿の女性が入ってきた。そして不肖の車の前方30メートルにこちらに後ろを向けて駐車。間に止まっている車は無いのでよく見える。颯爽とドアが開いて女性が降りてくる。「グレーのスーツでパンツルックか」などと思っていたら「えっ?スパッツ履いてるのか?」、否、タイトスカートがぜんぶめくれあがって「腹巻」のようになっていたのであった。見えていたのはスパッツではなくパンストだった。夏の暑い盛り、誰もいない駐車場、車の陰だからさらに誰からも見られていないと思っていたのであろうが、真後ろから探偵がバッチリ見ていたのであった。

腹巻状のタイトスカートをズリズリと降ろし、ブリーフケースを提げローファーを履いたその女性は何事もなかったかのように颯爽と駐車場を去っていった。

3、労災の瞬間

これから工事が始まるらしい原っぱの隣の駐車場を監視していたら、小型のクレーン車で鉄パイプの束を降ろす作業が見えた。地上作業員は1人だけ。なんだか判らないがその束の片側を着地させて立てている。「どうするんだ?」と思っていたら束ねているワイヤーが切れてパイプが倒れ作業員が下敷きになってしまった。しばらくすると救急車が来る騒ぎになってしまった。

4、夕食作りの香り

夕方から夜にかけて住宅地で張込んでいるといろいろな香りが漂ってくる。香りといっても「夕食」のおかずの香りである。カレーの香りがダントツでこちらの食欲をそそる。ゴマ油の香りがしてくると「何を作ってるんだろ?」「アレかな、コレかな」と思いをはせる。食事抜きで監視している時などは対象のことよりあの家、この家の晩御飯のことばかりが浮かぶ。

5、繁華街の香り

尾行して相手が店に入ったりするとこちらは外で「出待ち」の張込みとなることがほとんどである。特にそれが繁華街となるといろいろと雑念を想起する香りが探偵を悩ませる。焼き肉屋、うなぎ屋などがあると「ガマン大会」そのものである。バターとガーリックの香りもタマラナイ。さらにここでもゴマ油の香りがしていたりで相手が店を出てくるころには「雑念」の塊と化していることが多い。

6、異常行動をする人

住宅街の中にある駅、そのすぐ脇にある駐輪場にやってくる男を待ち伏せて尾行するということで建物の陰で張込んでいた時の話し。冬の昼間、人通りの無い道幅が3メートルくらいの狭い通り。待っていると50前後の女性が道の真ん中で一人で踊っている。激しい動きではなくユラユラと歩いて踊っている。すると今度は道の真ん中で寝転んで踊っている。痙攣しているのではなく確実に踊っている。しばらくすると踊りながらどこかの家へ入って行った。いったい何だったのか?

7、張込み車両のすぐ横で・・・

冬の深夜、車からの張込み監視で公園脇に止まっていたら、若い女性が飲み会の帰りであろうか3人喋りながら公園を歩いてきた。すると、なんと植え込みの横に止まっている探偵の車に近づいて来るではないか。と次の瞬間、その植え込みに1人がしゃがみ込むのであった。残った2人が公園方向を見張っているが、こちらはスモークガラスの後部座席に黒い服と黒のマスク姿で深く座っているので中は見えないのだろう。植え込みと車の陰で周囲からも見えないから安心したのであろう。こっちからは丸見えだということを知らずノンキなものである。ガマンできなかったんだろうな・・・。

8、昔の男

ラブホの駐車場での張込み。ダンナの車にはGPSが付いているので出てきたところを撮影するということでロビー出口付近を陣取って出待ちする。カメラは待機状態、ビデオは回っている。そこに新たな客の車がやってきた。見覚えある車、見覚えあるナンバーである。「オッ!」と思っていると前年に調査したオッサンであった。相手は見たことないので新しい女を見つけたのか?ビデオが回っているので「おまけ」で撮れてしまった。しかし「お宅のオッサンいましたよ」などと連絡するのはおせっかいだし、もう別れていたら「そんなヤツのことは聞きたくない!」と言われるのがオチなのでこういう場合は黙っているのが鉄則。だから現場を見たが連絡されない浮気現場というのはけっこうあるんじゃないだろうか。

 

高崎駅のイルミネーション