家でも職場でも学校でも隣近所でも「カサンドラ症候群」が大発生だ

カサンドラ症候群という名称は本来、大人の発達障害であるアスペルガー症候群(現在の自閉症スペクトラム)の夫との間で会話が通じず、意思疎通が取れないことで自身を失ってしまう妻たちの症状をいう。

世間的には問題なく見えるので、それによる不満を口にしても「誰も」信じてくれず、挙句の果てには「アンタがおかしい」等と周囲から言われることもある。

こうなることで、家庭内で孤立し周囲からも孤立してしまい、精神的苦痛や身体的苦痛が生じる。抑うつ症状、パニック障害、無気力といった病状を「必ず」といっていいほど併発する。さらには自分の言語能力の無さや表現力の低さを疑ったり、自信を失ってくる。

外で浮気しまくる夫にも発達障害はいるし、そういう家庭ほど「うまくいっている」ように見えるので奥さんが外部に愚痴をこぼしても信じてもらえない。

不肖の探偵に依頼してくる人の中にはストレスから「激ヤセ」「激太り」の人もいたし、医者から薬を処方されている人もいた。そして多くの場合、相談していて泣き出す。つまりは今まで誰にも「信じてもらえなかったり」、「自分の親にも信じてもらえなかったり」、「誰にも話せなかったり」していたのである。

 

で、こういう大人の発達障害の傾向の人があちこちに増えている。家庭内ばかりでなく、学校や職場などそこここにいる。いるのはいいが、周囲の人が意思疎通がうまくできず、カサンドラ症候群に陥っているのである。

職場での指導力不足などで自分の能力の低さを疑ったり、自信が無くなっていたら、こういった原因が絡んでいるかもしれない。

大人の発達障害でアスペルガー症候群の夫を持つ妻がなる病気と言われてはいるが、現代は「妻」どころか「周囲の人」がカサンドラ状態なのである。それが原因で仕事を辞めたり、病んでしまったり、通院したりと困った状態でもある。

 

発達障害という言葉が使われる理由として、話し言葉が理解できない、非言語(ジェスチャーなど)の意味が理解できない、周囲の動きからの状況把握がうまくできない、といったことが「発達途上」の子供と同じという意味合いからきている。

身振り手振りを交えて「この通りをズーっと行って、信号をサッと左に曲がってスグだよ」という言い方をされると混乱しやすいし、「ズーっと」というのはどれくらいの距離で時間はどれくらいか、「サッ」と曲がるのはどういう意味か、「曲がってスグ」というのはどれくらいの距離でどれくらいの時間のことか、ということを真剣に考え聞いてくる。つまりは「抽象的表現」に弱いことが多く「具体的、数値」を欲しがることが多い。

自分のペースを異常なほど守る人、というのもいたな。

食事開始の時間がキッチリ決まっていて●時の時報と共に箸を動かすことが決まっていたり、職場ではキッカリ12時から昼食をとるために11時半頃には職場を離れていたオッサンもいた。これなぞは「12時から13時」が昼休みなのでその間キッチリと職場を離脱していて、それを実行するために11時半から13時半くらいまで職場にいない、という「超理論」を展開していた。

こういった「超理論」を展開したり「超解釈」をしたりするので周囲がどんどん疲弊して倒れていくわけだ。不肖がよく対峙する自己愛性パーソナリティー障害や境界性パーソナリティー障害も似ているが、それぞれに苦労する。

 

大人の発達障害