浮気や不倫で調査を頼むと関係によっては「あなたにはその資格がない」とか「あなたはその立場にない」と言われる人もいる。配偶者が浮気しても「あんたが悪いからだ」と周囲から言われて悩む人もいる。
普通に生活していて、別に配偶者にモラハラしたわけでもないのに、浮気されて悩み苦しんでいる時に、「あんたが悪いから浮気したんだ」などと言われたら怒りを通り越して孤立無援の気持ちに追い込まれる。
立場は違うが、不倫相手が他に手を出して二股していたら「それでもヨシ」と思う人もいれば、悲しくなる人もいる。
どちらの立場にせよ、あちこちに手を出していると一緒にいる人間が嫌な思いをする点は似ている。さらに浮気や不倫では相手に「耳障りのよい事」を言って遊んだり、都合よく利用していたりする。
そういう「うまい嘘」に踊らされて一緒に浮気して遊ぶ相手は「悪い相手」と言われる。しかし果たして、それほど悪い相手なのか。ウソに踊らされた「被害者」と言えるのではないだろうか。そりゃ相手が結婚しているのを知っているケースもあるだろうが、それでも「押しの強さ」に負けてつきあい始めるのが悪いと言えるだろうか。
自分のダンナが、ウソで既婚女性を引っ掛けて不倫していると、引っかかった女性の方が悪く言われる。
自分のダンナが、ウソで引っ掛けられて既婚女性と不倫していると、引っ掛けた既婚女性の方が悪く言われる。
どちらにしても、男より相手の女の方が「悪人」となっている。
出会いの経緯が判らなくても、既婚男性と付き合っている女性は「悪人」というレッテルを貼られているように思える。
だったら、
既婚なのに「引っ掛ける男」は悪くないのか?
既婚なのに誘惑に負けて「引っかかる男」は悪くないのか?
屁理屈かもしれんが、不肖の探偵は配偶者の浮気調査、不倫相手の浮気調査をするたびにこう思っている。
結婚していて奥さんがいるのに「他に」手を出すのは良くない、法的にもアウトだ。
結婚していて奥さんがいるのに「他に」手を出して、さらにその他にも手を出す二股三股はもっとアウトだ。
これは男であろうと女であろうと、アウトであるのは同じだ。
あっちは良くて、こっちはダメ、というのはどうも整合性がないし法的根拠も薄弱だ。
だったら誰でも、「やられた側」であれば調査OKとするのが合理的に思う。思うから調査を受けているわけである。
悪いのは常に「あっち」ではなく、手を出し続ける「コイツ」だろ。